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2014年6月16日

[開催報告]5/27(火)山形食べ歩きツアー

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セミナーの翌日、バスをチャーターして「山形日帰り食べ歩きツアー」が開催されました。首都圏からも注目を集めるラーメン店、そして名物である庄内豚の食べ歩きがターゲットです。ツアープロデュースしたのは、日本ラーメン協会理事の早坂雅晶氏。

「庄内は新幹線、高速道路もアクセスしていない、山形県内の陸の孤島です。しかし、日本海の海の幸があり、米どころでもあり、鳥海山、月山の雪解け水の名水があります。その中でしっかり完結する食文化圏があることをご理解いただける3軒をセレクトしました。特徴は、素材の味をいじらす、持ち味を最大限に生かした料理があること。特に、ラーメンはノスタルジックな趣ですが、郷愁の一言で消費されない、本物の歴史を持つラーメンがはぐくまれています」

バス内では自己紹介あり、昨夜の懇親会の回顧ありと楽しいひと時。土屋氏、塚田氏、松本氏を含め全10名で楽しくスタートしました。

 

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◆1軒目 味龍

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1軒目は、故佐野実氏ゆかりの『味龍』。参加した店主たちも興味津々。笑顔で迎えてくれた店主が語る佐野氏のエピソードに耳を傾けます。

「庄内地方はロケーション的に陸の孤島と申しましたが、だからといって人柄が閉鎖的なわけではありません。もともと江戸時代には交易で栄えた港町。外からの人を受け入れ、活発にコミュニケーションする土壌があるんです」(早坂氏)

佐野氏も技術交流、食材探しで足しげく省内に通っていたそう。佐野氏は、ここ『味龍』の麺に影響を受け、自家製麺に開眼したそうです。それもそのはず、酒田市のラーメン店は自家製麺率が8割という自家製麺王国。伝統に加えて、現在進行形で腕を磨き、粉を研究する姿勢が共通しています。有志がたどりついた多加水麺はスープによく絡み、モチモチとした歯ごたえがたまりません。スープのベースになる水、醤油に加え、酒田ラーメンの特徴的な素材「トビウオの焼き干し」など、魚介系素材の厳選にも細心の配慮が凝らされています。

 

熟成多加水麺のコシと旨みが融合した「中華そば」。国産小麦を打った後、3~4日ほど寝かせている。

熟成多加水麺のコシと旨みが融合した「中華そば」。国産小麦を打った後、3~4日ほど寝かせている。

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独自に食べ歩きツアーを挙行するセミナー参加者と偶然にも合流。全員でパチリ。

◆2軒目 とんや酒田店

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続いて、庄内豚の研究として「平田牧場本店」。平田牧場産の豚肉が食べられる『とんや酒田店』を訪問。平田牧場銘柄豚の「平牧三元豚」「平牧金華豚」を購入し、かつ膳に舌鼓を打ちました。ライスは庄内米の「つや姫」。庄内グルメの傑作に、2軒目になっても参加者の箸は止まりません。

「平牧三元豚は平田牧場を代表する銘柄豚ですが、金華豚はその上をゆく最高級豚肉です。白い脂身は甘味があり、旨味が豊か。脂の旨さをどう伝えるか、このかつ膳ではその研究の成果が結実していますね」

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きめ細かい繊維を噛みしめると、適度な弾力を返してくれる肉質がたまりません。ジューシーと肉質感、サクッとした衣の多様なテクスチャーが最高なのです。

 

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ここで別働するメンバーと離別の挨拶。またの再会を期します。

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◆3軒目 三日月軒 東中の口店

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「ワンタンメン」。透き通るようなてろんとしたワンタンがスープの海に泳いでいます。

続いて3軒目は、クラシカルな酒田ラーメンを提供する『三日月軒』。昨日のセミナーでご挨拶いただいた佐藤氏が出迎えてくれました。

魚介系をメインのさっぱりとしたスープにたゆたう麺、ワンタンは熟練の味わい。ローカルフードの「引っぱりうどん」や、鉄棒を駆使し、縦横の交互に打ち分けていく「棹麺」という麺打ち手法を見学させていただくなど、佐藤氏には大歓待を受けました。

「脂のほとんどない、シンプルなラーメンこそ職人の技量が問われるもの」(塚田氏)「あっさりという言葉で片付けられない一杯」(松本氏)と、アテンド講師陣も絶賛。

「こののどかな空気、風景の中でこそ食べたい一杯。風土に合った麺づくりも学ばせていただきました」と、参加者一同も大満足のバスツアーになりました。

日本ラーメン協会は、今後も精鋭講師陣によるセミナー、食べ歩きツアーを各地で開催し、業界活性化の一助を担いたいと考えおります。今後のセミナー情報は会報誌、協会公式ホームページで随時発表していきます。次回のご参加を心よりお待ちしています。

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